スターバックスでは、色んな種類のドリンクを作ったり安全基準を守ったりするのに「バリスタ認定試験」というのがある。バリスタというのはレストランで言うコック。身内で認め合う資格、そんなところだ。
で、試験。でもこの試験、実技にいたってはバイトを始めてから2ヶ月以上経つわけで、今更「ラテが基準どおりにできてないですね」なんてもし言われようものなら、この2ヶ月間、お客さんに間違ったドリンクを出し続けてきたってことになるじゃんか。
だからある意味、合格しないと困るわけだったんですが。(しました。)
筆記試験もあった。
「エスプレッソは何秒以内に抽出しなければならないか」
「スチームミルクの適正温度は何度か」
などなど。マニアックだけど、そこは作る人間としては押さえておかないといけないところだから楽勝だったんですが・・・
こんな問題に引っかかった。
「エスプレッソの寿命を延ばす方法は何ですか」
エスプレッソとは、カフェに置いてあるエスプレッソマシンから抽出する濃厚なコーヒーのひとつで、これにミルクやシロップを加えてカフェラテ・カフェモカなんかを作るのだ。
で、このエスプレッソの寿命は10秒以内と決まっている。それを過ぎるとドリンクとしてお客さんに出してはいけないことになっている。品質基準の問題だ。
さて・・・エスプレッソの寿命をどうやって延ばすのか・・・。
寿命が切れちゃったらだめなわけで、でもいつもはエスプレッソにミルクを入れて出すわけだから、ミルクを入れたらいいのかも!なかなか論理的!よしきた。
答え:「寿命を延ばす方法などない。」
・・・。
そんな紆余曲折を経て、一応一人前のスタバパートナーになったのでした。